昼休み、社食で、笙と瑞季と一緒になったが、みんな普通に話していて。
もちろん、瑞季がこんなところで、神田からのメールの話をするはずもない。
ロビーに下りて、それぞれが話し始めたときには、二人になるタイミングもあったのだが、瑞季はなにも言わなかった。
職場だからか?
それとも、このまま報告する気はないのか?
昨日、ちょっときついことを言いすぎたからかな、と了弥は不安になる。
瑞季から神田の情報が入らなくなることの方が怖いと気がついた。
もうちょっと泳がせておいた方がよかったか、と壁際から、今は、エレナたちと話している瑞季を見ていると、笙がまた寄ってきた。
「なに離れたところから、相楽さん見つめてんの?
ストーカー?」
と言ったあとで、そうそう、と笑う。
「瑞季ちゃんって呼んでいいんだった」
と嬉しそうに言ってくる。
……はっきり言って、俺より望みが薄そうだと思うのだが、何故、こいつは、こう怯むこともなく前向きなんだ。



