ケンショウ学級


「「「40分が経過しました」」」

「「「50分が経過しました」」」

長い。

長い時間がするするとこぼれ落ちていく感覚。

眞木さんの呼吸は段々と早くなっている。

苦しそうで、正直みていられない。

「紗由理…………」

もし、出血なんてしてないんだ!と伝えることができたら救うことができるのだろうか?

それができる立場にあるはずの白仮面はどんな気持ちでこの実験をしているのだろう。

どうして、淡々とこんなことが続けられるのか。

どうして、苦しむ中学生を平気で見下していられるのだろうか。

「そろそろ1リットルになる…………もし自分が出血してると思い込んでたとしたら気が狂ってもおかしくねぇよな」

春馬は冷静だった。

そう、疑わしく感じてしまうほどに。

「「「1時間が経過しました」」」

ついに実験開始から一時間が経過した。

この時僕が感じた「ついに」にという感覚が想像以上の影響を与えるとは思いもしなかった。