「アイツが学校の関係者?
つまり、先生ってこと?
春馬は握りこぶしをアゴにあてる。
「んー。そうかもしれないけど、そうでない可能性もある。
と、オレは思ってる」
学校の関係者で生徒を監禁できる人なんて先生以外には居ないと思うんだけどな。
「じゃあ、春馬は他にどんな人の可能性があると思っているの?」
僕の問いを聞いた春馬は一瞬、部屋を見渡した。
そして、小さく言う。
その言葉に僕は驚きを隠すことができなかった。
「例えば施設を整備する人間。例えば給食室のおばさん。例えば…………
オレたち生徒」
「生徒って…………まさか、僕らの中に犯人がいるって?」
こんな状況を作り出したのが実は僕らのクラスメイトの中の誰かなんてこと、そんなのあり得るのか?
皆、こんなに怯えているのに。
でも、怯えていない。不自然にいつも通りの人も確かにいる。
「生徒であれば学校の施設のほとんどの場所に怪しまれずに入ることができるし、何よりオレたちが気を失う時、誰かがこの空間や教室に入ってきた気配はない。
だとしたら、オレたちの中の誰かという可能性は無いわけではないだろ?」
確かに可能性だけを論じるのなら春馬の言うことに納得もできる。



