ケンショウ学級


「ブアメードの血…………?」

心理実験なんて聞きなれるようなものではないから仕方ないけれど、名前だけでは何も分からないな。

ただ、『血』なんて生々しい言葉が入るくらいだ、良い実験ではないのだろう。

「「「我々人間の、動物の体内には血液が流れています。だれか血液の量を知っている人はいますか?」」」


保健の授業を真面目に聞いている生徒なんてみたことないのだけれど、血液量なんて知るわけない。

と、思っていたら委員長が手をあげた。

「「「では、友澤くん」」」

「血液はおおよそ体重の8%。僕は平均的な体重で50キロほどになるから、僕の血液量は4キロ…………つまり4リットルです」

「「「素晴らしい。その通りです」」」

シンクロしている三人の声が耳障りだと思うが、やっぱり委員長は凄いな。

なんでそんなこと中学生で知っているのか。

「では眞木さん」

「では中村さん」

「では堀田くん」

「「「口に出して言わなくて結構です、自分の体重に0.08をかけて、自分の血液の量を計算してみましょう」」」

僕もなんだか気になって計算をしてみる。

僕は平均体重より少ない43キロだから、それに0.08をかけると3.42キロ。

3.42リットルの血が僕のなかで循環しているのか…………

でも、なんかペットボトル約二本にも満たないって考えると少ない気持ちもするような。

「「「動物に流れる血には生命の維持にとても必要な役割があることは皆でも知っていると思います。

身体中に酸素を運び、栄養を運び、ウイルスや細菌から身を守る。そんな血液がある一定の量を失うと動物は死んでしまいます。
血液を多量に失って亡くなることを「出血死」と呼びます」」」

仮面の人物はたんたんと説明をしだした。

説明はより深くまで進み続いていく。