ケンショウ学級


準備といいモニターが眞木さんと堀田くん中村さんを写し出してから時間が過ぎていく。

モニターの中の三人は眠らされているのか、拘束された手足を動かすこともなく、叫び声をあげることもしない。

「藍斗、今回の実験どう思う?」

「どうって?」

沈黙がこな空間を包むなかで、春馬が僕にだけ聞こえるような声でそう言った。

「思い込みでなんか死ぬわけないだろ?でも、アイツが「検証結果は効果がありませんでした」なんて結論で喜ぶわけがないと思うんだ」

春馬の考えも確かにそうだけど、まだアイツの目的も分からないからなんとも言えない所もあるな。

「んー。今のところ二つのパターンがあるのかなって感じるかな」

「二つのパターン?」

「そう。

アイツの狙いが僕らを殺して楽しむことにあるのなら、これから行われる実験は人の命を奪うためのものになる。

もし、アイツが本当に過去の心理実験を検証することにあるのなら、「検証の結果は効果がありませんでした」っていうのも、アイツにとっては十分な成果だと思うんだよね」

この二つのパターンというのは、どちらが正解かで僕たちの運命が大きく分かれるものだ。

後者であれば、僕らはこの監禁状態から一ヶ月の間を耐えることで救われる可能性がある。

「なるほど、二つのパターンそういうことか」

前者の場合には僕らは例えどれだけの苦痛に耐えても最終的に待っているのは死だ。

こんなおかしな実験、せめて後者であって欲しいと思うけれど。

「アイツはいったい何者で、何が目的なんだろうな?」

「うん。こんな大がかりなことができるんだから、政府から依頼された心理学者の可能性もなくはないかもしれないけど…………」

アイツが心理学者で政府や学会からの依頼で今回の実験を行っている場合、疑問が残る。

もし政府などが公認しているのなら事前通達がなかったのか?

なんで大上先生は殺されなければならなくて、あんなに怯えていたのか?

「分かんないことだらけだ」

そんな話をしているとモニターの中に動きが現れ始めた。