ケンショウ学級


モニターのスイッチが切り替わる。

「…………なっ」

「さ、紗由理!紗由理!!」

三等分にされた画面の奥では、今ここにいない三人が手術台に横たわる姿が写し出された。

寺井くんがモニターに向かって叫ぶけど、モニターの奥の眞木さんには届かない。


手術台では革製のベルトで手と足を拘束されている。

目にはアイマスクがされていて被験者は聴覚だけを頼りにしなければならないようになっている。

「いったい何をする気なんだよ…………」

中学生が手術台の上で拘束されている。

この状態でまともな実験をするはずなどなかった。

またモニターが切り替わりアイツの部屋を写し出した。

「今回は「思い込みの力」を検証する為の実験になります」

「…………思い込み?」

「そう。皆さんは呪いを知っていますね」

呪い?また非科学的なものを出してきたものだな。

科学的な検証がこのケンショウ学級の意義じゃなかったのか?

アイツはいつものように淡々と続ける。

「藁人形しかり、呪術しかり、それらは思い込みのなせるものであるという研究もある。

ある武将は、その命を狙われ有名な呪術師を雇った者に呪いにより病にかけられたと言う。が、その過程には「自らが呪われている」という事実と、有名な呪術師の功績による呪術への信頼、そして呪われ「病にかかるという思い込み」をしてしまったが為に実際に病に落ちたのではないか…………」

自らが呪われているという思い込み?

いったい何をしようというんだ?


「さ、今回のケンショウの目的をお伝えしましょう」