僕が頭に描いたその陰惨な未来を春馬に告げようとした時だった。
『パブロフの犬』とうっすら書かれていた壁が勢いよく反対側に倒れこんだ。
そして埃を舞いあげながら大きな音を立てた。
「きゃあああ!」
「もういや、何なのよ!?」
女子が悲鳴をあげて顔を隠した。
でも、僕らの目の前にはよりいっそう顔を覆いたくなる様な光景が広がっていたんだ。
鉄製の檻。
その中には何やら幾つかの変な装置が備え付けられている。
そして、僕らが目を疑うものがその檻の中央に居たんだ。
「どうなってんだよアレ」
さっきから暗幕越しにも聞こえていた唸り声の正体。
そう、ワンちゃんの正体を目の当たりにしてしまったのだから。



