1日目は本当に何もなく過ぎていった。アイツの指示が終わって、僕らは勤労という名の勉強をした。定期テストみたいに、問題を解く僕らの周りを看守達が見回っていた。
その後は食堂に集まってお昼ご飯を食べた。そして、みた勉強を強いられ、30分の休憩時間が与えられた。
初めに集まった空間は、点呼確認の時の部屋でもあり休憩の時に使えるフリースペースの様なものらしい。休憩ではソフトバレーボールが事務室にあったということで、身体を動かしたい人はドッジボールをして遊んだ。
監視という名の元に佐野くんと桜田くんもドッジボールに混ざっていた。
「そら!」
「痛っ!てか近ぇよ佐野くん」
「ははは。コートの線がないんだから近いも遠いもねぇだろ!」
僕らは囚人役、看守役なんてものは忘れれて楽しみ、30分は本当につかの間だった。
「……原田さん」
原田さんは自分の独房の前で座ってその様子を見ていた。時折、足枷が当たる部分をさすったりしている。
そんな様子に気づいた中澤さんが原田さんに寄り添って座った。
「絶対に生き延びようね……これまでに殺されちゃった友達の分まで」
「……うん」
思えば一番最初の被害者は原田さんだったのかもしれない。目の前で親友の死を見届けさせられて、一時ではあったけれど言葉を失い、生気が抜けてしまったようだった。
「真緒会いたいよ……ううっ」
小野さんを思って流れ出した涙、原田さんは身体を丸めて震えていた。中澤さんは優しくその肩を持ってあげていた。
そして30分が経つとブザーが鳴り響いた。
「さぁ、休憩は終わりだ。囚人共は独房に入れー」
用意された役割通りに櫻田くんがそういった。所々で笑顔が見られていて、少し安心した。
「よし、全員部屋に戻ったな。それじゃあ夕飯を配る」
夕飯は朝食と同じで看守が持ってきてくれて、各々の部屋で食べる。提供されるご飯は普通に美味しい、ただ教室で食べていたご飯からすると少し味気ない感じがした。
僕は薄味でも平気だけれど、濃い味付けが好きな亮二にはしんどそうだ。あまり箸が進んでいない。
「味付け濃いのが良いよー」
そう文句を言う亮二を見て、見回りをしていた春馬が独房の前に来て言う。
「前にテレビでやってたけど、監獄とか収容所では生活習慣を整えることで身体も心も健康にする役割があるらしい。だから、減塩で他品目の食事が提供されてるんだろうな」
「へー」
こんな風にいつもみたいに話したりもしている。けど、それは看守からの話しかけがあって初めてかなうものであった。
それに、やっぱり看守服を来て警防をもつ親友の姿に大きな違和感と、小さくても確かな恐怖があることは否定できるものではなかった。
「ご馳走様でした」
「ふう、食べ切った……」
僕達は春馬に食器を乗せたトレイを渡す。
「このまま平和に2週間過ごせればいいな」
春馬はトレイを受け取りながら笑顔でそう言った。そして、独房の施錠をする時にその手が止まる。
「……アキラ」
「え?」
春馬は他の看守が見ていないことを確認して、僕らに警告をした。
「アキラの様子が明らかにおかしい。気をつけろ、そして何かあったら藍斗も原田さんを守ってやってくれ」
「おーい、笹木ぃ。後はお前の担当だけなんだ早く回収してこいよ」
事務室の奥から佐野くんの声がした。そして、春馬は施錠をして事務室へと帰って行った。
「アキラ……小池っちだけでなく原田さんまで?」
僕は春馬の忠告を確かに受け取った。でも、どうやって守る?この閉鎖された空間で、自由のきかない立場に立たされて。
「消灯!!」
二段ベッドの上は亮二になった。僕は下のベッドで横になった。緊張が解けたのもあるだろう、その日僕はとてもすんなりと眠ることができたのだった。
その後は食堂に集まってお昼ご飯を食べた。そして、みた勉強を強いられ、30分の休憩時間が与えられた。
初めに集まった空間は、点呼確認の時の部屋でもあり休憩の時に使えるフリースペースの様なものらしい。休憩ではソフトバレーボールが事務室にあったということで、身体を動かしたい人はドッジボールをして遊んだ。
監視という名の元に佐野くんと桜田くんもドッジボールに混ざっていた。
「そら!」
「痛っ!てか近ぇよ佐野くん」
「ははは。コートの線がないんだから近いも遠いもねぇだろ!」
僕らは囚人役、看守役なんてものは忘れれて楽しみ、30分は本当につかの間だった。
「……原田さん」
原田さんは自分の独房の前で座ってその様子を見ていた。時折、足枷が当たる部分をさすったりしている。
そんな様子に気づいた中澤さんが原田さんに寄り添って座った。
「絶対に生き延びようね……これまでに殺されちゃった友達の分まで」
「……うん」
思えば一番最初の被害者は原田さんだったのかもしれない。目の前で親友の死を見届けさせられて、一時ではあったけれど言葉を失い、生気が抜けてしまったようだった。
「真緒会いたいよ……ううっ」
小野さんを思って流れ出した涙、原田さんは身体を丸めて震えていた。中澤さんは優しくその肩を持ってあげていた。
そして30分が経つとブザーが鳴り響いた。
「さぁ、休憩は終わりだ。囚人共は独房に入れー」
用意された役割通りに櫻田くんがそういった。所々で笑顔が見られていて、少し安心した。
「よし、全員部屋に戻ったな。それじゃあ夕飯を配る」
夕飯は朝食と同じで看守が持ってきてくれて、各々の部屋で食べる。提供されるご飯は普通に美味しい、ただ教室で食べていたご飯からすると少し味気ない感じがした。
僕は薄味でも平気だけれど、濃い味付けが好きな亮二にはしんどそうだ。あまり箸が進んでいない。
「味付け濃いのが良いよー」
そう文句を言う亮二を見て、見回りをしていた春馬が独房の前に来て言う。
「前にテレビでやってたけど、監獄とか収容所では生活習慣を整えることで身体も心も健康にする役割があるらしい。だから、減塩で他品目の食事が提供されてるんだろうな」
「へー」
こんな風にいつもみたいに話したりもしている。けど、それは看守からの話しかけがあって初めてかなうものであった。
それに、やっぱり看守服を来て警防をもつ親友の姿に大きな違和感と、小さくても確かな恐怖があることは否定できるものではなかった。
「ご馳走様でした」
「ふう、食べ切った……」
僕達は春馬に食器を乗せたトレイを渡す。
「このまま平和に2週間過ごせればいいな」
春馬はトレイを受け取りながら笑顔でそう言った。そして、独房の施錠をする時にその手が止まる。
「……アキラ」
「え?」
春馬は他の看守が見ていないことを確認して、僕らに警告をした。
「アキラの様子が明らかにおかしい。気をつけろ、そして何かあったら藍斗も原田さんを守ってやってくれ」
「おーい、笹木ぃ。後はお前の担当だけなんだ早く回収してこいよ」
事務室の奥から佐野くんの声がした。そして、春馬は施錠をして事務室へと帰って行った。
「アキラ……小池っちだけでなく原田さんまで?」
僕は春馬の忠告を確かに受け取った。でも、どうやって守る?この閉鎖された空間で、自由のきかない立場に立たされて。
「消灯!!」
二段ベッドの上は亮二になった。僕は下のベッドで横になった。緊張が解けたのもあるだろう、その日僕はとてもすんなりと眠ることができたのだった。



