ケンショウ学級


この実験の肝となる部分の1つとして、先生役の機器には電圧の強さによる被験者の反応が記されていることがある。

以下がその相対表になる。(Wikipedia『アイヒマン実験』より抜粋)


75ボルトになると、不快感をつぶやく。

120ボルトになると、大声で苦痛を訴える。


135ボルトになると、うめき声をあげる。


150ボルトになると、絶叫する。

180ボルトになると、「痛くてたまらない」と叫ぶ。

270ボルトになると、苦悶の金切声を上げる。

300ボルトになると、壁を叩いて実験中止を求める。

315ボルトになると、壁を叩いて実験を降りると叫ぶ。

330ボルトになると、無反応になる。


この時、アイヒマン実験ではこの表に準じたリアクションを協力者である生徒役が演技によってしていた。

それにより被験者である先生役はこの電圧が真実のものであると信じこむ為だった。



しかし、今回のケンショウでは実際に電気ショックを流している。

よって、この表に準じるような反応を示す可能性は高かった。

しかし、この実際に電気ショックを受け続けるということには、あるリスクが伴っていることをアイツは熟知していた。

そのリスクも含めてアイツの目的の1つなのだろう。



実は電圧の高低によって人間の致死率というのはさほど変わらないのである。

実際に感電した時に生死を決定付けるのは電圧ではなく電流だからだ。

電圧を高くすれば電流も勿論高くなるが、普通の状態なら例え400ボルトの電圧であれ、45ボルトの電圧であれ人間の身体に異常をきたすほどの電流は身体の組織にある電気抵抗によって小さくなり致死に至ることはまずない。

電化製品による感電死があるなかで、時おり落雷に直撃した人が軽い怪我で住むことがある理由の1つとしても、この電圧と電流そして電気抵抗の関係があげられる。

しかし、一方で。

例え45ボルトであっても手に汗をかいたりして濡れていると電気抵抗が極端に下がり、理論上は0.1アンペアの致死電流が身体を、駆け抜けることもありえるという。

この実験の電気ショックによって8名の生徒が死に至るが、その命運を分けたのは電気ショックを流す部位の皮膚表面が汗や涙によって濡れていたのか否かであった。