アイマスクが外され、実験の実権者と被験者となる互いのペアの顔を確認した。
ほとんどの人はこれから自分の身に起こるであろう恐怖に思考が遮られ、とりとめてのリアクションは起こさなかった。
その中でブース04とブース07の両者の間に反応だけは他と違っていた。
ブース04。
「アキラ…………!?」
「…………小池っちとかよ」
小池っちは僕と春馬と亮二の四人でいることが多い。
昼休みや放課後も一緒で、よく春馬の部活をサボらせようと三人で企んだりもしていた。
そんな僕らだけど休日はそこまで一緒にいることはなく。
いや、ほとんど四人で遊んだことはないかな?
春馬は部活で忙しいし、亮二はだいたい撮り貯めた深夜アニメを観ているし、なによりも小池っちが不在なことが多かったからだ。
アキラくんは小池っちの幼なじみだ。
考えると寂しいけれど、小池っちにもしも「親友は誰ですか?」と聞いたら、僕らの中の誰かではなくアキラくんを選ぶ。
そういう関係だ。
「アキラ、アキラ!」
小池っちは震える声を振り絞り、ガラス越しに叫ぶ。
アキラくんはただ下を向いていた。



