ケンショウ学級


『アイヒマン実験』開始。

仕切られた部屋では目隠しをされた生徒達が、アイツの手によって選択された役の席へと着く。

そして、白仮面の手によりアイマスクが順次外されていく。

僕らのモニターでは遠すぎて誰がどのブースに居るのかがまだ分からない。

このまま誰なのかが分からないままなのか?

それとも、誰と誰が互いを信じ合い、もしくは歪み合いながら実験を進行する様子を見せつけるように、公表するのか。

恐らくは後者だ。

アイツは楽しんでいるんだから。

僕らが目をそらすのを、絶望するのを、嘆くのを、悲しむのを、そして自分に向けられる怒りや軽蔑の念さえもを。

「アイマスクを一旦外し、ペアが誰なのかを確認した後、両者の間のマジックミラーを作動します。

両者はお互いの声のみが確認できる状態で、実験を進行してもらうことになります」

アイツの説明と、白仮面の動作に嫌でも集中した。

それが、これからクラスメイト達の大量の死を招くものだと、どこかで理解しながら。