ケンショウ学級


「可愛いアニメは楽しんで頂けたかな?」

原田さんは目を覆い隠していた。

それほどまでにリアルでショッキングな演出だった。

こんな後味の悪いアニメがあるなんて。

「この実験では電気ショックの痛みに耐えかねて生徒役が命乞いをすることが強く予想される。

そこで、この大事なルールだ」

わずかに光がある左手を前に出して、アイツは指を親指以外4本伸ばした。

「4回だ。

生徒役の実験中止の懇願に先生役である人が実験の中止を申し出た時、白仮面は彼らに継続しなさいと4度まで言う。

4度継続を強いられて尚、実験の中止を申し出た時この実験は終了する」

実験の中止。

その明確なルールを提示している。


いったい何を考えているんだ?


「要するに。この実験に置いてペアとなった二人が助かる方法は、この生徒役の実験中止の懇願に対し権威者の命令に先生役か4度抗うこと以外にはない。ということだ」

確かにアイツは言った。

二人が助かる方法があるのだと。

今までで初めて希望があるんだ。

気になるのは先生役に対してのみ伝えられた報酬だけれど、きっと皆怖くなって電気ショックを止めるに決まっている。

僕らの中にアイヒマンなんていないって証明してくれる!

「さぁ、ケンショウを始めよう…………」

人の中の善意すら実験の対象にして弄ぼうとするアイツの思い通りになんてならない!