『ああ、あったわね。私も名前が欲しくて、いつの時代だったか、名前をつけるのを趣味にしてる妖怪に名をもらったのよ』

燈桜もうなずく。


「へえ…………そうなんだ………」


『じゃあ、七波がつけてよ』

美少年スマイルを私に向けて小首を傾げる男の子。


「ええっ…………?!いいの?!」

『うん。七波につけてもらいたい』



それから1週間、私は考えて考えた。


「決まりました!」

『『おおっ』』


燈桜と男の子は私のベッドの上に二人で正座している。


「『歩積(ほづみ)』にします!

これから歩む人生(妖生?)でいいことが積み重なりますように!」