そして、ある日。 「うっわ!やば、金髪じゃん!」 「こわー」 「でもイケメンじゃない?」 帰りに、玄関で靴を履き替えていると、 聞こえてくる女子たちの声。 金髪? それを聞いて。 なんとなく、前に私を助けてくれた、 怪しくて不思議な、あの人を思い出す。 あの日のあとは楽しそうに手を振って帰って行った。 『またね』 と言って。