「……深月」


知らず知らずのうちに、
自分の心臓が速く動いていたのに気付く。



「……うん」


俺たちは家の中に走って入り、
妖怪も人もいない、珍しく静かな屋敷を。




道元師匠の部屋まで急いだ。