───数分前。 喫茶店の近くの公園。 「どうしてここに?」 まだ2回しか会った事ないけど、声も顔も覚えてる。 「内緒。」 ふっと笑ったその笑顔は、どことなく弱気で、まるで小動物みたい。 ───岸本陽一 この前あった時とは大違い。 「どうしたんですか?」 「なんもないよ。」 そう言った彼の声は、今にでも消えてしまいそうなぐらい弱い。 どうしてそんなに強がるの? そう言いたかったけど、言えなかった。 何でかはわからない。 でも言えなかった。 言っちゃいけない気がしたから。