俺、松原守(マツハラ シュウ)は幼馴染みの宮本絵里奈(ミヤモト エリナ)の葬式に出ている。


何故、絵里奈は目を瞑っているのだろう。喋らないのだろう。動かないのだろう。と、考えていた。


でも、それは当たり前過ぎた答えだった。


絵里奈はもう、この世にはいない。


それが答え。


それは、突然過ぎた出来事だった。

中学3年頃の冬の日。

俺は絵里奈と喧嘩をした。


ちょっとした些細な出来事があっという間に俺達の関係を壊した。


それ以来話さなくなり、一緒にいることも無くなり、遂には高校は別々になり完全に関係を無くした。


今は後悔しかない。


あの時、喧嘩何てして無ければ、強がって意地になってさえしなければ絵里奈を失うことは無かっただろう。