幼なじみとさくらんぼ




私はホットミルクティーを頼んだ。また奢ってくれると健二くんは言ったけど、そこはちゃんと断った。


「七海ちゃんって同世代の子よりずっとしっかりしてるよね」

「え?」

向かいに座る健二くんと目が合った。

なんだか慣れないと思ったら男の子とこうして向かい合って座るのは初めてかもしれない。

裕子とはランチも行くしお茶を飲みにも行くけど、ハチとはカフェなんて行かないし。


「そう……見える?」

「うん!うちのクラスの女子なんて常にうるさいし騒いでるし。奢ってあげるなんて言ったらラッキー♪って喜びそうなのに七海ちゃんは違うんだなって」


それ=しっかり者ではないと思うけど、親しくない人に奢ってもらうのは気が引けるだけで……。


「健二くんの方がしっかりしてそうに見えるよ」

「いやぁ俺なんて全然。中身は別として見た目は老けてるってみんなから言われるよ。本当は二十歳越えてるでしょって」

「大人っぽいって意味じゃないの?」

「うーん。だといいけどね」


ハチ以外の人とこんな風に話したことなかったなぁ。

機会がなかったといえば嘘になるけど、あんなに近い幼馴染みがいたら男友達もできなかったし、欲しいとも思わなかったから。
 

「そういえば七海ちゃんの高校って理数が強いよね?進路の時実はそっちの高校と迷ってさ。医学部目指そうって決めなかったら同じ高校だったかもね」

「え、そうなの?私も進路の時、鈴高が第二志望だったの」

「本当?じゃ、どっちにしてもなにかが違えば先輩後輩になれてたんだな俺たち。ちょっと残念」


なんだか新鮮な気持ち。

最後まで迷ってたけど、たまにはこうして他校の人と話すのもいいかもしれない。