着いたカフェはメイン通りから少し離れていて小さなお店だった。開閉のドアには可愛い鈴が付いていてカランカランッとキレイな音を鳴らす。
中に入るとコーヒーのいい香りがして、私たちは外が見える窓際に座った。
「こんなお店よく知ってるね」
「ああ、前に雑誌に載ってて。パンケーキがうまいってクラスの女子が騒いでたから」
アンティーク調の店内はデザインが私好みで、目をひく小物もたくさん置かれていた。
男友達とくるようなお店じゃないけど、飲み物や食べ物のオススメを知ってるってことは何回か来たことがあるってことだよね。
健二くんも意外と甘党だったりして。
今度裕子にも教えてあげようかな。裕子が好きそうなスイーツもたくさんあるし。
私は健二くんが勧めてくれたカフェラテとキャラメルパンケーキを頼んだ。
こんな高カロリーなものは絶対あとで後悔するパターンだろうけど今日は特別、特別っと。
健二くんはブラックコーヒーだけを注文していて、あとから聞くと甘いものは苦手なんだって。
それなのにこんなお店に来るなんて……健二くんは優しいからきっと付き合いを断れないんだろうと勝手に解釈した。
「七海ちゃんって食べ物美味しそうに食べるね」
私がキャラメルパンケーキに夢中になっていると、健二くんはじーっと私のことを見てきた。
あまりの美味しさに気が抜けていたけど、私だけバクバク食べてるのって女子としてアリなの?
ここは半分食べる?って聞いたほうが……いや、甘いの苦手な人に無理強いしても悪いし……。
「あ、ごめんごめん!気にしないで食べて。七海ちゃんの食べ方が可愛かったからつい……」
「……」
だからそういうの慣れてないんだってば。
見られてる以上にそんなこと言われたら緊張してきちゃう。



