ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

目標の中華屋を目指して歩くハルの横で、私は初めて見る町にワクワクしながら歩いていた。

可愛い雑貨屋や、オシャレなカフェ。

こんなに近い隣りの町なのに、全く知らない場所に旅行にでも来ている気分だった。

キョロキョロしている私に気づいたのか、ハルは少し歩く早さを緩めて私の歩幅に合わせてくれている。

「食べ終わったら、ゆっくり見よう」

「うん」

こんな時のハルは、まるでお兄さんのようだ。

ハルは、デートだと言っていたけれど、実際どんな風に私を想ってくれているんだろう。

まだ友達?

妹みたい?

どうであれ、これからもっと私のことを知ってもずっと好きでいてほしい。そう願う。


「ここだよ」

15分ほど歩いただろうか、お目あての中華屋に到着したようだ。

どこにでもありそうな、小さな町の中華屋。

2人で初めての食事の場所としてはどうかな、と思うけれど。

ハルのお勧めだ、きっと美味しいに違いない。


「ご注文は?」

「チャンポンと皿うどん。分けて食べるので、小皿もお願いします」

他にも美味しそうなメニューがたくさんあったけれど、今日は素直にハルに任せることにする。