「勝手にやるとか信じらんない」
「仕方ねーじゃん。連絡取れた方がこの先なにかと便利だし」
「………中とか見た?」
「見てねーよ。興味ねーし」
なんでこんなに平然としてるのかが分からない。
勝手にアドレス交換するとかまじであり得ない。
でも許可を取られたら取られたで、私が受け入れたかは分からないしとりあえず初対面だったあの時は確実にアドレス交換なんて拒否しただろう。
蒼井のいう通り連絡先はお互い知っていた方がいい気がするし………やり方は許せないけど…まぁ、
いいか。
「ったく、飲み物買ってこいって言ったのに。
今ワンギリするから俺の登録しとけよ」
ブッと一瞬で切れたバイブ音。
蒼井はその後まるで家のようにゴロンと寝転がった。
肩揉めって言ってきたり飲み物買ってこいって言ってきたり、私の事パシり扱いしてる事は置いといて、今朝はちょっとだけ私に非があったと思う。
記憶の事もこの世界の事も悔しいけど話せるのは蒼井しかいないんだ。
私は横になる蒼井に近付いてその姿を見下ろした。
「私、蒼井に聞いてない事いっぱいある」
「じゃ、今言え」
「………蒼井は早く私に記憶を思い出せって言うけど私の記憶とこの世界となんの関係があるの?」
少しずつ思い出す数も増えているけど別に何も変わらない。
むしろ思い出した今の方が上手くいってない事が多くて、ため息も増えた。



