ビデオは絶滅危惧種のアオウミガメとかイリオモテヤマネコとかエゾオコジョが紹介されていた。
私はけっこうこういうの好きだし、わりと真面目に見てるけど周りはやっぱり退屈そう。隣を見ると美保は完全に寝落ちしていた。
「ねぇねぇ、あかり暇だから話そうよ」
後ろから沙織がツンツンとしてきた。
よく見ると沙織の友達も寝ちゃってるし私も寝たフリすれば良かったかも……。でも後で感想文書かなきゃだし別にビデオ面白いから暇でもないんだけどな……
「あかりっていま彼氏いる?」
出た。恋愛トーク。
沙織は遊び人だし男友達多いし、いつも恋愛の話をしたがるけど私は苦手だ。
「い、居ないよ」
「1回も?欲しくないの?」
「はは、」
ってか沙織と二人で話した事ないしどうしたらいいのか分かんない。大勢いれば愛想笑いだけで済むのに……
「あかりってぶっちゃけ私の事苦手っしょ?」
「……え?」
ドキッ!と心臓が跳ね上がった。そんな事ないよと否定したくても多分動揺が顔に出ちゃってると思う。
「あー私あんまり気にしないから大丈夫だよ?ってか私って敵多いし癖強いとかよく言われる~」
ちょっと意外だった。
沙織は女王様気質だからそういうの認めないってゆーか、許さないと思ってたから。
「私、好き嫌い激しいけどさ、私の事苦手で嫌いとか思っても私が仲良くしたい人はそうするし。
だからあかりとは友達。ね?」
ニコリと笑う沙織を初めて見た。
こんな事で沙織を見る目が変わってしまう私はやっぱり単純というか……流されやすいタイプなんだと思う。



