キミと初恋、はじめます。



「……とあぁ…っ」


「泣いていーよ。もう離れないから」



ポンポンッとあたしの背中をあやすように、軽く叩いた翔空にハッと我に返った。


バッと離れて翔空を見上げる。



「ねえ、なんでここにいるの?」


「んー?迎えに来たから」


「……怒ってないの?」


「怒って欲しい?」



……なんか翔空がイジワルだ。


もうっと頬を膨らますと、翔空は可笑しそうに吹き出した。