────…チュッ 「……んっ…!」 突然重ねられた唇。 何度も何度も、まるでもう離さないって言ってるように繰り返されるキスに、あたしはこれが現実だと、やっと認識した。 「っ…ぷはっ……と、翔空……」 やっと身体を離した彼に、あたしはもたれるように寄りかかった。 この香り……あたしの、好きな翔空の香り。 「やっと名前呼んだね」 フワッともう一度あたしを抱きしめた翔空に、また涙が溢れでた。