「これ、翔空にあげる!」
「え?」
今朝から持っていた袋を、押し付けるように俺に渡してきた。
綺麗に包装されたその袋をあけると、中からグレーのマフラー。
「これ……」
「クリスマスプレゼントだよ」
ニコッと笑ってそう言ったシキに、今度は俺の目がうるみそうになる。
こんなに嬉しいもの、なんだ。
なら俺も……
「シキ、ちょっと目瞑って」
「え?」
不思議そうな顔をしながらも、素直に目を瞑るシキ。
俺はポケットに入っていた小さな箱を取り出して、その中からネックレスを出した。
目を瞑っているシキにそっとつける。
「もういーよ」
「っ……え、これ…!」
シキの首に光るハートのリングのネックレス。
事前に俺がシキのクリスマスプレゼントに買ったものだった。
「やっぱり、よく似合ってる」
これを見た時、シキに似合うだろうなって思ったんだよね。



