キミと初恋、はじめます。



「あっ、これ可愛い!」



そして雑貨屋。


オンナノコはこーゆー所好きだよね。



俺の手を引っ張って歩き回るシキに苦笑しながらも、喜ぶカノジョを見るのは悪い気はしなかった。



「買ってあげるー」


「えっ」


「かわいーね。あ、俺も色違いで買お」



シキが手に持っていたのは白いウサギのキーホルダー。



目がクリッとしていて、どことなくシキに似ている。



俺の言葉を聞いて、シキは迷わずグレーのウサギを手に取って、手渡してきた。




「翔空はこれ!一番似てる」



「え、似てる?」




ジーッとキーホルダーを見つめてみても、どこが似ているのかわからない。


どちらかというと、このブラウンの方が髪色的に似てるよーな気が……



とは思ったものの、目の前で満面の笑みを浮かべるシキに吹き出した。


こんな笑顔向けられたら、買うしかないな。



それに、シキが選んでくれたものの方がうれしーし。