『俺のシキに手出した奴、今すぐ自主しに医務室へ来るように。……こないとどうなるかわかって『おい!やめろ翔空!』
────…ブチッ
………………。
「なにやってんのよ…あいつら」
なっちゃんが頭を抱える。
響くんも呆れたような顔。
南先生は何故かお腹を抱えて爆笑。
やる事が突拍子も無さすぎるよね!?
全校に向かって〝俺のシキ〟発言だよ!?
あたしもう恥ずかしくて学校歩けないよ!
「……詩姫、顔面蒼白だけど平気?」
「なっちゃん、あたし、もうだめかもしれない」
恥ずかしいどころじゃない。
赤を通り越して白くなるほどだよ。
だいたいこんな放送で自ら名乗り出るなんてしてくるわけが……
────…ガラ
「し、失礼、します」
「すっすみませんでした……っ」
「どうか、どうか退学だけは!」
恐れるように扉を開けてそんな言葉共に入ってきた三人の女子達を凝視する。
「……こいつらだよな?」
「へ?え、あ、えっと…うん」
響くんの静かな声に、あたしはしどろもどろに答える。
ほ、ほんとに来た……
さすがにあたしだけでなく、なっちゃんも響くんも驚いたようで、目を見開いていた。



