キミと初恋、はじめます。



────…バンッ



「シキ!?」


「このバカ詩姫!」


「シキちゃん、無事か!?」



突然勢いよく開けられた扉から、転がり込むように入ってきたいつもの面々。


翔空、なっちゃん、祐介くんが、肩で息をしながらソファに座っていたあたしに駆け寄ってくる。



「な、なんで皆が?」


「先生が知らせに来たのよっ!あんたと東条が階段から落ちたって!」


「怪我は!?」


「そもそもテメー誰だよ!」




う、うるさいよ!


三人まとめて喋るな!!


響くんもあまりのうるささに眉根を寄せている。



「大したことないから!」


「なんで落ちたの?シキ」



あたしの肩を掴んで鋭い目を向けてくる翔空に、ギクッと身体を強ばらせる。