キミと初恋、はじめます。



「同じクラスの東条 響くん。翔空!睨まないの!」



ってなんか響くんも、翔空の事睨んでるような……?


いや、これはいつもか?


無表情ってわかんないよ!!



「……先輩」


「………………」


「……あまり独占欲が強いと、嫌われますよ」



へ?


ひ、響くん?



「そんなのキミに言われたくないなー。残念だけどシキは俺のだから、他の男には渡さないよ」



翔空、目が笑ってない。


俺のもん発言、その表情は若干あたし怖いです。


って電車来た!


チャンス!



「ほ、ほら、乗ろうっ」



翔空と響くんの背中を押して、無理やり満員電車に乗り込む。



さすがにもう慣れてきたけど、こんなのにひとりで乗ったら確実に潰される。



あれ?


そういえば、なんか今日はいつもより余裕があるような……


ふと見上げてみれば、後ろには翔空、横には響くん。


あ、響くんが立ってくれてるおかげなのか。