キミと初恋、はじめます。







ルルルールルー♪


思わず、スキップでもしそうなくらいに機嫌がいい。


だって今日は……



────…ピンポーン



インターホンが鳴った途端、あたしは家を飛び出した。



「翔空っ」


「おはよーシキ」



そのままの勢いで、そこに立っていた人物に抱きつく。


軽く受け止めた彼は、あたしのことをギュッと抱きつき返してくれた。



「久しぶりの翔空だ」



ふわっと香る翔空の甘い匂いに、自然とあたしの頬が緩む。


4泊5日の修学旅行から、昨日の夜帰ってきた翔空。


休みあけなのに、こんなに朝から機嫌がいい事なんて無い。


自分で自分の翔空効力に驚いた。