キミと初恋、はじめます。



「ぜ、全然大丈夫!」



思いっきり寝てたけど!


寝起きの失態晒してしまったけど!


心の中で嘆きながらも、2日ぶりに聞いた翔空の声にジーンと胸が熱くなる。



『迷ったんだけど、シキの声聞きたくて電話しちゃったー』



うわぁ……

翔空だ翔空だ翔空だ!



「た、楽しんでる?」



心の中のハイテンションを抑え、あたしは尋ねる。



『暑くて死にそーかな。もう帰りたい』



あ、暑い?


そういえば修学旅行って、沖縄に行ってるんだっけ。


沖縄はもうこの時期でも暑いんだ。


翔空って見るからに暑いの苦手そうだし、仕方ないのかもしれない。



「祐介くんは?」


『もう寝てるー』


「そっか。あれ、今って何時?」



考えてみれば、いつの間にか寝てたし今の時間がわからない。



『10時過ぎ。さっき消灯になったんだけど、抜け出して今ロビーにいるんだー』


「み、見つからない?先生に」


『だいじょーぶだよ』




何を根拠に大丈夫なのかはよくわからないけど、翔空が言うなら大丈夫なのか。



電話越しでも相変わらずのんびりしている翔空に、胸があったかくなるのを感じた。