「お父さんの事は、気にしないで。お母さんが説得するから」
「でもっ」
「大丈夫よ。シキは迷わずに自分の決めた道を行きなさい」
溢れて来る涙を必死に拭う。
お母さんが、そんな事言ってくれるなんて思わなかったんだ。
いやきっと、あたしの意見を尊重してくれるとは思ってた。
それでも、背中を押してくれる言葉まで、かけてくれるなんて……
お父さんの、事まで……
そういえば、お兄ちゃんの時もそうだった。
頭ごなしに怒鳴りつけたお父さんからお兄ちゃんを護ったのは、他でもないお母さん。
結局その時も最後までお父さんはお兄ちゃんを認めなかったけど、お母さんは笑顔でお兄ちゃんを送り出していた。



