そっとシキをベッドに寝かせ、ギュッと掴んで離そうとしないジャケットをそのままに布団をかけてあげる。 「……シキが、泣いてるところはあまり好きじゃないなー」 ぼやくように呟いてから、そっと頬にキスをする。 一瞬くすぐったそうに顔を歪めたけど、またすぐ規則正しい寝息が聞こえてきた。 「……おやすみ、シキ」 それだけ言い残して病室を出ると、シキの様子を見に来たのか、伊達せんせーとばったり出くわした。