キミと初恋、はじめます。



「ここでふたりで観よ?シキ」


「え?」



観る……っていうのは、花火を?


ここで?しかもふたりで?



「えぇ!?」


「シキが検査頑張ったら。俺とふたりだけでここで花火観よーよ。ね?」



コテンと首を傾げた翔空に、ボッと顔が赤くなる。



「やだー?」


「っ……や、やなわけ、無い」



けど!!


そ、それって…なんか、えっとデートみたいじゃ……


ふ、二人きりだし!


いや、付き合ってるんだから当たり前なのかもしれないけど。


何故か混乱して、慌てているあたしに、翔空は可笑しそうに吹き出した。