キミと初恋、はじめます。




「後夜祭では、盛大に花火があがるんだよ」



空を見上げて翔空は口を開いた。



「は、花火?」




あたし、翔空の足に座っちゃってるけど重くないのかな……とか思いながら、翔空に聞き返す。




「そー。すごく綺麗なんだ」



「そ、そうなんだ?」



「ここなら、よく見えそうだね」



「……え?」




何が言いたいんだろう。


あたしは翔空の意図が図りきれなくて、またもや首を傾げた。