「さっき、この病院のせんせーと話したんだけど」
先生……?
「えっと……伊達せんせーって人」
「あ、うん」
伊達先生は、あたしがこの間この病院に運ばれた時に診てくれた先生だ。
the爽やかって感じの若い男性の先生だったけど、お兄ちゃんの友達なんだって。
「…少し言いにくいんだけど」
翔空の顔が若干曇る。
どうしたんだろう。
「…明日、少し検査したいんだって」
「えっ……」
明日?
待って、明日は学園祭の2日目だよ?
そんなの……
「最近発作多いんじゃない?シキ」
階段を登りながら、ちらりとあたしを見て言った翔空にうっと言葉に詰まった。



