キミと初恋、はじめます。



耳をつんざくような歓声は、お兄ちゃんが一曲歌い終わっても、二曲歌い終わっても鳴り止まず。



「…全部で何曲だっけー?」


「五曲って言ってたよ」



翔空に答えてから、あたしは三曲目が終わりそうになったお兄ちゃんと、一瞬目が合う。



……ん?


今の、わざとあたしに視線を送ったような……


何故か嫌な冷や汗が流れる。


三曲目を歌い終わったお兄ちゃんが、バッと腕を振り上げた。



「残り二曲!あとの二曲はもう一人のボーカルとセッションするから、もっと盛り上げてくれよーっ!」



ええっ!?


そんな話聞いてないよ!?



「ボーカルっていたのか?」



祐介くんが眉を寄せて首を傾げる。


陸部のメンバーも困惑したように顔を見合わせていた。



嫌な予感……


嫌な予感……!


とてつもなく、嫌な予感……!!