キミと初恋、はじめます。




「やっほ!今日は来てくれてありがとな!」


「うわ、これ元は陸部のライブなのにー」


「うるさいぞ、翔空。俺がボーカルなんだから、盛り上げたっていいだろ?」




お兄ちゃんの言葉に、ざわめきが大きくなる。



「えっあのシオンが歌うの!?」


「生歌!?なにそれー!!」



そんな声があちらこちらから聞こえてくる。



「ちょっと、ボリューム下げろよー?俺の声が聞こえなくなるからな!」



お兄ちゃんが話す度に上がる歓声。


我が兄ながら、凄まじい……



「あー、シオンさん出た途端、俺の存在薄くなったんだけどっ!」



悔しそうに言った祐介くんに、会場が笑いに包まれた。