「そんなにお願いしなくたって、友達に決まってんじゃん!」
「クラスメイトでしょー?仲良くしようよっ」
「こんな可愛い子ならもっと早く話しかければよかったー!」
そんな声に、あたしの瞳はまたうるうると潤み出す。
「な、なっちゃぁぁん」
「はいはい、良かったね。友達増えたじゃない。ほら、皆も早く準備しよ!誰かメイク得意な子、詩姫にしてあげてよ」
なっちゃんがその場の指揮を取り始め、皆その声に合わせて動き出す。
そうだ、今日はもう準備期間じゃない。
学園祭、本番なんだ。
……気を引き締めて行かなきゃ!



