「あ、あの……」


すぅ…と深呼吸をして


「あ、あたしと、お友達になってくださいっ!」



思いっきり頭を下げながら、そう言った。


……いや、叫んだ。


あたしの目に映るのは更衣室の床と、自分の足のみ。


みんながどんな顔してるのか怖くて、顔をあげられないまま、服をギュッと掴んだ。



「……ぶっ」



え。


あたしの斜め後ろで聞こえてきた吹き出す声に、眉尻を下げてふりかえると、なっちゃんがお腹を抱えて笑っていた。



「…なっちゃん……ひどいよ……」



あたし、勇気出して言ったのに……

と肩を落とすと、ポカンとしていたクラスの皆も次々に笑い出した。



「は、華沢さんって、もしかして天然!?」


「え……」



なんでどうして、あたしは笑われているんだろうか。


わけがわからず、おろおろとしていると、皆やっと笑いを収めて、今度は優しく微笑んでくれた。