「……ん………」


目を開けて、一番に飛び込んできたのは真っ白な天井。


ツンとした消毒の匂いが鼻をかすめ、自分に何が起きたかを悟った。


また、やっちゃった。


喘息発作を起こして倒れるのは、これが初めてじゃない。


薬を持っていなかったのは、最近発作が起きていなかった油断からだ。


完全な自業自得。

口につけられている酸素マスクに手をかけた時、部屋の扉がガラッと開けられ、お兄ちゃんが入ってきた。