「……救急車、呼んだから。もうすぐ楽になるから、もう少しだけ頑張れ、シキ」 苦しそうな声。 あたしよりも、ずっとずっと苦しそうなその声に、遠のく意識の中、あたしはまた涙を流した。 翔空には、笑っていて欲しいんだ。 キミにはやく、好きと伝えたい。 苦しい顔はしないで、笑って欲しい。 ねえ翔空はやっぱり、気づいてるの? あたしが、キミに、 恋してるってこと……────。