「……ねー。2人は、シキの事、どう思う?」
壁に寄りかかって、何もない天井を見つめたまま、俺は独り言のように呟いた。
「どうって……可愛いと、思うけど」
「無駄に素直だなーと」
いや、それは当たり前なんだけど。
「そうじゃなくて、なんかいつも苦しそうなんだよねー。シキって」
すぐ赤くなるから、照れてるって事も丸わかりだし、初めの頃に比べたら今は相当俺らに心を開いてくれてると思う。
……でも、時々、すごく苦しそうな色が瞳に浮かぶんだよね。
言いたい事を必死に隠して、我慢して、俺たちとの距離も必要以上に近づかないようにしてる。



