キミと初恋、はじめます。



「違うわよ。逆の意味よ」


「え?……って、翔空っ?」



トンッと感じた頭への重みに、驚いて振り返ると翔空が柔らかく笑ってたっていた。



「んー。良かったね、シキ」


「え?なにが?」


「あ、そっか、ちっちゃいから見えないのか」



あれ、なんか今、サラッと失礼な事を言われたような気がしたんだけれど。


あたしがむっと翔空を睨むと、翔空はおかしそうに噴き出した。


そして……



「えっ!?」


「ほら、見えるー?」



突然あたしの脇と足の裏に手を置いたかと思うと、次の瞬間にはフワッと抱き上げられていた。