「マイペースでわがままで……でも、優しくて甘えん坊で、あたしの考えてる事すぐわかっちゃう人、かな」 そんなあたしに頷いて、なっちゃんは優しそうに目を細めて口を開いた。 「それは、詩姫だけよ」 「あたし……だけ?」 「まあ、私や祐介にも多少は〝素〟を出してくれるけどね」 〝素〟の翔空…って……。