「ま、こういう奴だよな、こいつは」 「今にはじまったことじゃないわね」 祐介くんとなっちゃんが、呆れたように顔を見合わせて、肩を竦めた。 「翔空って、昔から……こんな感じなの?」 超がつくほどのマイペース。 ここまでマイペースな人と、あたしは人生において会った事はない。 「そうね。……ねぇ、詩姫は翔空の印象って、今どんな感じ?」 翔空の、印象。 あたしは少し考えてから、言葉を探すようにゆっくりと口を開く。