君に、最後の長いためいきを

「……おい」


離れ、られなかった。


「何してんだ、離せよ」


彼女が俺の腕を掴んで引いている。


振り払えないことはないけど、名残惜しさでそのままにする。


「……酔ってんのか?」

「…………」

「おーい、酔ってんのか」


聞くも、俯いた彼女から返事はない。


酒の量に驚いて水を足したのが、やはり遅かったのだろうか。


流石に素面でこんな暴挙に出はしないはずだ。


でも、ちらりと伺い直してみても、明らかに平気そうな顔色で。


判断がつかない。


……もっと水飲ませておけばよかったか。


こいつだってこんな醜態を晒したことは一生の不覚だろう。


俺だって見たくなかった。


こんな、状況判断が難しい行動。