私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

「違う」
と菅野は言った。

「こちびは、俺の別れた婚約者の妹なんだ」

 周りがどよめく。

 なにこんなところで、ゲロしてんですか、班長~っ。

 絶対、この人、明日の朝、後悔するぞ、と思いながら聞いていたが、周りの女子は違うことで盛り上がっていた。

「やだー。
 菅野くん、婚約者と別れたの?」

「フリーなの?」
「フリーなの?」

 おや、意外な人気だ、班長。

 まあ、ぱっと見、イケメンだからな。
 ガタイもいいし。

 お姉ちゃんが言うように、彰人さんよりイケメンということは、断じてないと思うが、とか思っていると、
「あら、菅野、フリーだったの?」
と保奈美まで呟いている。

「あれっ?
 河村さん、あき……芹沢さんが好きなんじゃなかったんですか?」
と訊くと、

「もう相手の決まってる一番手より、フリーの二番手の方がいいに決まってるでしょー?」
と保奈美は言ってくる。

「二番手って……」

 ぼちぼち格好いいですよ、班長、と今、自分が彰人より下だと思ったにもかかわらず、菅野をかばってしまう。