夜、仕事が終わって、待ち合わせの場所に行くと、まだバラバラとしか集まっていなかった。
彰人は珍しく早く仕事が終わったようで、もう来ていた。
誰かがまだ時間があるから、近くのパチンコ屋にでも行っていようと言い出して、なんとなく、そちらに流れる。
彰人は徳田と並んでスロットを打っていたのだが。
小春は、何故か、それを後ろから見ていろ、と彰人に命じられた。
なんの意味があるんだ、と思っていたが、どうも、一人で夜の街をフラフラしたり、パチンコ屋をフラフラしたりしないように、ということのようだった。
「彰人さん、パチンコとかするんですね。
似合わない気がしますが」
と言うと、
「これは、スロット。
まあ、ひとりじゃ打つことないかな」
と彰人が答え、横の徳田が笑う。
「こちびちゃんは、かなり彰人を理想化してるよね」
理想化?
この男をか、と思った。
この麗しき……いや、麗しくはないか。
年頃の娘に向かい、こちびと名付け、餌付けしようとする男をか。



