私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

「で、その攻撃にもめげなかった菅野がなんで別れたんだ?」

「実は、大学時代に婚約するくらいまで、盛り上がってたんですが」

「大学生でか」

「菅野さんが、お姉ちゃんあんな感じだから、取られたくないって必死で、婚約までしたんですけどね」

「あんな感じって、軽そうだからってことか?」

「……いや、そこんとこじゃなくて。

 っていうか、お姉ちゃん、ああ見えて、そう軽いわけでもないんですよ。

 菅野さんが焦ってたのは、お姉ちゃんが、美人でスタイルいいからですよ」

 って、身内を褒めるのは、ちょっと恥ずかしいですが、と言うと、彰人は、さらっと、

「お前の方が可愛いじゃないか」
と言う。

「あのー、芹……、彰人さんの目は節穴ですか?」

「お前は自分を過小評価しすぎだ。
 俺もお前を過小評価しているが」

 じゃあ、意味ないじゃないですか、と思ってしまった。

「未だによくわかんないんですけど、大学四年になった頃、突然、おねえちゃんが婚約解消しちゃって。

 だから、菅野さんが結局、どこに就職したのかも知らなかったんです。

 うちの親が菅野さんちに申し訳ないって言って、付き合いなくなっちゃったんで」